「ヴァン クリーフ&アーペル(VAN CLEEF & ARPELS」が支援するジュエリーと宝飾芸術の学校「レコール」は1月14日〜3月13日まで、東京・六本木の21_21デザインサイト(21_21 DESIGN SIGHT)のギャラリー3で「メンズリング エキシビション イヴ・ガストゥ コレクション(MEN’S RINGS Yves Gastou)」を開催する。
同展では、フランスの著名なアンティークディーラー兼パリを代表するギャラリーオーナーであった故ガストゥによるコレクション約400点を展示。パリ左岸のボナパルト通りのギャラリーでガストゥは、1940~70年代のフランスやイタリアの家具やエットレ・ソットサス(Ettroe Sottsass)やアレッサンドロ・メンディーニ(Alessandro Mendini)、倉俣史朗といった80年代のクリエイターの作品を展示しアート業界を牽いんしてきた人物だった。彼は30年以上にわたり、オークションやフリーマーケット、宝石商や工房などあらゆる場所でメンズリングを集めてきた。その膨大なコレクションは2018年にパリの「レコール」で初披露され、東京を経て、香港でも展示される予定だ。
“歴史” “ゴシック” “キリスト教神秘主義” “ヴァニタス‘空虚)”“幅広いコレクション”の5つのテーマから構成されており、17世紀のヴェネツィア共和国の元首(ドージェ)が着けていたリングや司教が着けていたものから「カルティエ(CARTIER)」が制作したリング、バイカーリングやスカルをモチーフにしたものまでさまざま。中には、棺のモチーフや英国の哀悼の指輪、オルゴールのリングまである。
ジュエリーというと女性をイメージすることが多いが、歴史を振り返ってみると、王族や教会の聖職者といった権力者が身に付けるものだった。これら莫大な数のコレクションは“メンズ”というだけあり、サイズやボリュームは想像を超えるものが多い。大きな石が埋め込まれたものやカメオ、シルバーのものまで、メンズジュエリーがたどってきた道のりや文化を感じさせるコレクションで、小宇宙さながらの迫力の展示だ。
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